子どもの花粉症が10年間で10ポイント増加。薬を使わない自然療法と腸内環境の重要性

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春が訪れると、多くの子どもたちがくしゃみや鼻水、目のかゆみなどの花粉症の症状に悩まされます。これらの症状を和らげるために、薬に頼ることもありますが、自然療法で体質改善を目指すことも可能です。特に、腸内環境の改善が花粉症対策に有効であることが近年の研究で明らかになっています。この記事では、腸内細菌や酪酸菌、酪酸の役割を詳しく解説し、子ども向けの自然療法をご紹介します。


花粉症と思われる子どもが10年間で10ポイントアップ

ロート製薬株式会社が2024年2月9日に発表した「子どもの花粉症」に関するアンケート調査によれば、0歳~16歳の子どもを持つ親の約4割(42.6%)が、自分の子どもが「花粉症と診断された」または「花粉症だと思う」と回答しました。これは、2014年の同様の調査結果(32.7%)と比較して約10ポイントの増加を示しています。特に小学生に限定すると、その割合は約半数(47.4%)に達し、平均発症年齢は5.8歳でした。 

症状としては、「鼻水」が最も多く、次いで「目のかゆみ」が挙げられ、32.1%の子どもが「とても辛い」と感じています。さらに、53.9%が「勉強に集中できない」など、日常生活に影響を受けていると報告されています。しかし、花粉症の子どもを持つ親の約3割(30.9%)が子どもの症状を把握しておらず、28.2%の親は子どもの花粉症対策を行っていないことも明らかになりました。 

rohto.co.jp

この調査結果は、子どもの花粉症が増加傾向にあり、その症状が学業や日常生活に影響を及ぼしていること、そして親の認識や対策が十分でない可能性を示唆しています。

花粉症とは

花粉症は、植物の花粉が鼻や目の粘膜に付着することで引き起こされるアレルギー反応です。免疫システムが花粉を異物と認識し、過剰に反応することで、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が現れます。日本ではスギやヒノキの花粉が主な原因とされています。

子どもが花粉症の薬を使用することのリスク

1. 眠気や集中力の低下

  • 抗ヒスタミン薬(第一世代)には眠気を引き起こすものがあり、学習や運動のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。
  • 第二世代の抗ヒスタミン薬は眠気が少ないとされますが、個人差があります。

2. 発育への影響

  • ステロイド点鼻薬は長期間使用すると、ごくまれに成長に影響を及ぼす可能性が指摘されています。
  • ただし、適切な使用量であれば大きなリスクは少ないとされています。

3. 耐性や依存のリスク

  • 鼻づまりを改善する点鼻薬(血管収縮剤)を長期間使い続けると、薬が効きにくくなり、逆に鼻づまりが悪化する「リバウンド現象」が起こることがあります。

4. 腸内環境への影響

  • 一部の薬は腸内細菌に影響を与える可能性があり、免疫力の低下につながることも考えられます。
  • 乳幼児期の腸内環境は特に重要で、薬の影響を受けやすい時期です。

5. 自然免疫の低下

  • 過度に薬に頼ると、免疫システムが本来の働きをしにくくなる可能性があります。
  • 免疫を強化する生活習慣(食事・睡眠・運動)を整えることが重要です。

薬を使用する場合は、必要最小限にとどめ、生活習慣の改善や自然療法を組み合わせることで、体への負担を減らすことが理想的ですね。


腸内環境と免疫システムの関係

腸は「第二の脳」とも呼ばれ、全身の健康に深く関与しています。腸内には約100兆個もの細菌が存在し、これらは腸内フローラ(腸内細菌叢)と呼ばれています。腸内フローラは、消化吸収だけでなく、免疫システムの調整にも重要な役割を果たしています。

腸内細菌の分類:

  • 善玉菌: ビフィズス菌や乳酸菌など、健康に良い影響を与える細菌。
  • 悪玉菌: ウェルシュ菌や病原性大腸菌など、有害な物質を産生する細菌。
  • 日和見菌: 状況に応じて善玉菌にも悪玉菌にもなる細菌。

善玉菌が優勢な腸内環境は、免疫システムのバランスを保ち、アレルギー反応を抑制する効果があります。


酪酸菌と酪酸の役割

酪酸菌とは:

酪酸菌は、腸内で酪酸を産生する細菌の総称です。代表的なものに、クロストリジウム属の細菌が含まれます。酪酸菌は、食物繊維を発酵させて酪酸を生成します。

酪酸の効果:

酪酸は短鎖脂肪酸の一種で、以下のような効果があります。

  • 腸粘膜の保護: 酪酸は腸粘膜のエネルギー源となり、バリア機能を強化する。
  • 抗炎症作用: 酪酸は炎症性サイトカインの産生を抑制し、炎症反応を抑える
  • 免疫調整: 酪酸は制御性T細胞(Treg)の増加を促し、免疫の過剰反応を抑制する。

これらの効果により、酪酸はアレルギー反応の抑制に寄与すると考えられています。


最新の研究結果:酪酸とアレルギーの関係

近年の研究で、酪酸とアレルギー疾患の関係が注目されています。以下にいくつかの研究結果を紹介します。

  1. 酪酸の経口投与によるアレルギー抑制効果:マウスを用いた実験で、酪酸を経口投与することで、アレルギー性気道炎症が抑制されることが報告されています。これは、酪酸が制御性T細胞の増加を促し、免疫反応を調整するためと考えられています。
  2. 腸内フローラの多様性とアレルギー発症リスク:人間の研究では、腸内フローラの多様性が低い幼児は、アレルギー疾患を発症するリスクが高いことが示されています。多様な腸内フローラは、酪酸産生菌を含む善玉菌の存在を促し、免疫システムの適切な発達に寄与します。
  3. 食物繊維の摂取とアレルギー予防:食物繊維の豊富な食事は、酪酸産生菌の増殖を促し、酪酸の産生を高めます。これにより、腸内環境が改善され、アレルギー反応の抑制につながるとされています。

子ども向けの自然療法:腸内環境の改善

子どもの花粉症対策として、腸内環境を整えることが重要です。以下に具体的な方法を紹介します。

  1. 食物繊維の積極的な摂取:食物繊維は酪酸産生菌のエサとなり、酪酸の産生を促します。子どもの食事に以下の食品を取り入れましょう!
    • 野菜類: にんじん、ブロッコリー、ほうれん草など。
    • 果物類: りんご、バナナ、ベリー類など。
    • 全粒穀物: 玄米、全粒粉パン、オートミールなど。
    • 豆類: 大豆、レンズ豆、ひよこ豆など。
    これらの食品は、腸内フローラの多様性を高め、善玉菌の増殖を促します。
  2. 発酵食品の摂取:発酵食品にはプロバイオティクスが含まれ、腸内の善玉菌を増やす効果があります。子ども向けには以下の食品がおすすめです。
    • 味噌汁: 野菜をたっぷり入れて栄養バランスを整えます。ぬか漬け: 少量ずつ与えながら腸内環境を整えます。納豆: ビタミンKも豊富で、骨の健康にも役立ちます。
    ※味噌汁、ぬか漬けは塩分が高いため、できれば家庭で天然塩を使って手作りしたものが良いでしょう。
    これらの食事を日常的に取り入れることで、腸内環境を整え、花粉症の症状を和らげる可能性があります。

よくある質問(Q&A)

Q1. 腸内環境を整えると、本当に花粉症が改善しますか?

A1. はい。研究によると、腸内環境が整うことで免疫バランスが改善され、アレルギー症状が軽減されることがわかっています。特に、酪酸菌が腸内で酪酸を産生し、腸のバリア機能を強化することが重要です。

Q2. 子どもが発酵食品を嫌がります。どうしたらいいですか?

A2. 無理に食べさせるのではなく、ヨーグルト風味に似た甘酒を少しずつ与えたり、味噌汁にすりおろした野菜を混ぜるなどして、食べやすく工夫するとよいでしょう。

Q3. 花粉症シーズンだけ気をつければいいですか?

A3.答えはいいえです。腸内環境を整えるには日々の積み重ねが大切です。花粉症シーズンに入る前から、発酵食品や食物繊維を積極的に摂取し、バランスの良い食事を心がけましょう。

Q4. 朝日を浴びると花粉症に効果があるのはなぜですか?

A4. 朝日を浴びるとセロトニンが分泌され、自律神経が整いやすくなります。自律神経のバランスが崩れると免疫機能にも影響を与えるため、規則正しい生活リズムを作ることが花粉症の軽減につながります。

Q5. 子どもが便秘気味ですが、どうしたら腸内環境を良くできますか?

A5. 便秘を改善するには、水分摂取と食物繊維の摂取が大切です。発酵食品(納豆、味噌、ぬか漬けなど)を取り入れつつ、野菜や果物、オートミールなどの食物繊維を増やしましょう。

最後に

いかがでしたか?腸内環境を整えて酪酸を増やすには、毎日コツコツと少しずつ、多様な栄養素を摂り入れることが大切です。でも、ママが無理をしすぎるのは禁物。ご家庭に合った方法で、楽しく腸活に取り組んでみましょう。

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